ロマン派という時代
音楽には大きく分けて4つの時代があります。
・バロック
・古典
・ロマン
・近・現代
今回は3つめのロマン派の時代に焦点を当てていきます。
ロマンとは?
ラテン語から派生した、ロマンス語で書かれた物語や詩ロマンスが語源です。
ロマン主義運動の思想
→感情や感覚・直感を通じてしか辿り着けない世界には、逃れようもない現実があるという思想。
つまり、感情や直感、個性、強烈な表現力に高い価値を見出したわけです。
前時代の古典時代(ハイドン・モーツァルト・ベートーヴェンで有名ですね)から受け継がれたロマン派の時代には「調性」という概念が確立されます。
・不協和音の多用
・転調
・音楽を詩に見立てたり、絵画からの影響をうけて物語の構成を似せる
といった、革新的な芸術表現を模索していた時代でした。
【社会背景】
かつては貴族や教会のための音楽でしたが、18世紀後半からは作曲家自身がコンサートを催し、その収入によって生計を立てるようになりました。
18世紀に入りクリストフォリがピアノを発明し、19世紀にはフェルトで包まれたハンマーや金属板の導入により、構造が飛躍的に向上しました。
こうした背景から、超絶技巧の曲が次々に生み出され、演奏技術を要するようになっていきます。
リストの超絶技巧練習曲は有名ですね💡
ピアノのための曲作りも進みます。
富裕層の家庭において、「お稽古事」として習い始める者も増えます。
この時代のバイエル、ブルグミュラー、ツェルニーは多くの練習曲を残しました。
また、印刷の普及により、作曲家と演奏家の分業がすすみます。
ヴァイオリン曲はパガニーニ、ピアノ曲はショパン、歌曲はシューベルトといった、ジャンルの専門化もすすみました。